大田 健紘 助教
Laboratory
「音声・音楽・生体を対象とした信号処理技術の開発及び応用」
音声・音楽・各種センサデータ、これらのものはすべてディジタル信号として、信号処理技術により扱うことができます。そしてこれらの信号の中には様々な情報が含まれていますが、雑音により正しく取り出すことが困難な場合があります。このように雑音が存在する場合でも正しく情報を取り出すための信号処理技術や、取り出した情報の応用に関する研究などを行っています。
本研究では、複数の楽器音が混合された音楽音響信号を対象として、自動採譜を行うことを目標としています。そのための要素技術として、多重音から各楽器の音の高さを推定する技術やテンポを解析する技術の開発を行っています。また、多重音からの基本周波数抽出の場合、各楽器の音の高さを推定する際の前処理として音源分離を行うことで抽出精度の向上が見込めます。そのため、前処理としての音源分離技術の開発も行っています。
近年、センサー技術の発達により、人間を傷つけることなく脳波や筋電位、心拍、脈拍等様々な生体関連の情報を計測できるようになりました。これら生体関連の情報は、その人の心理状態や身体動作を推定するための手がかりとなります。そこで本研究では、筋電位や心拍などの生体情報から人間の心理状態や身体動作を解析するために必要となる測定方法や解析方法を開発し、通信や音楽、音声認識の分野への応用を考えています。